G検定とE資格は、一般社団法人日本ディープラーニング協会がら実施している検定・資格です。
近年のAIの技術の発展にともない、AIの知識・技能を有する人を増やすことを目的に開催されています。
開催された年は、G検定が2017年、E資格が2018年と比較的に最近開催されたため、まだ認知度が低いです。
今回は、そんなG検定とE資格の異なる点について紹介します。
紹介します!G検定とE資格の違い
G検定とE資格 試験の違い
G検定 | E資格 | |
受験日 | 年3回(2023年) 3月3日(金)・3月4日(土) 7月8日(土) 11月11日(土) | 年2回(2023年) 2月17日(金)~2月19日(日) 8月25日(金)~8月27日(日) |
制限時間 | 120分 | 120分 |
試験方式 | 多岐選択式(220問程度) 参照可能(インターネットや参考書を調べて、回答してよい。) | 多岐選択式(100問程度) 参照不可 |
受験場所 | オンライン(自宅受験) | 各地の指定会場にて受験 |
受験資格 | 誰でも可能 | JDLA認定プログラムを過去2年以内に受講していること |
受験料金 | 一般:13200円 学生:5500円 | 一般:33000円 学生:22000円 |
合格者数/受験者数 | 4964名/7502名(R4.11より) | 644名/897名(R4.8より) |
合格率 | 66.17% | 71.79% |
どんな人向け? | これからAIの知識を習得し、活用したい学生や社会人向け。 AI・DXの活用を考えている経営者やコンサルタントにもおすすめ。 | すでにAIの技術を習得し、活用している研究者や技術者向け |
G検定の出題範囲
G検定は、AIの歴史、仕組み・手法、問題点、社会への活用、法律についての出題があります。
G検定は、AIの初学者のために作られた資格でありAIの手法や活用のしかたをざっくりと問われる試験です。
そのため、計算手法やプログラミング技術を身につけている必要はありません。
E資格の出題範囲
E資格は、統計・確率や応用数学、プログラミング、深層学習や機械学習のモデル、データの取り扱いについて出題があります。
E資格は、AIをさまざまな業務に活用するための知識が必要とされており、大学1・2年レベルの数学の知識や、AIのためのプログラミングを身につけている必要があります。
G検定とE資格の難易度の違い
結論、E資格のほうが難しいです。
E検定はAIの基礎的な用語の理解にくわえて、計算をしたり、プログラミングを理解したりと思考力が問われます。
それに対して、G検定は知識を問われる問題が多く、また試験中にインターネットや書籍を参照しながら回答できるため比較的に簡単です。
合格率はG検定55%~70%、E資格は60%~80%です。合格率はE資格のほうがやや高いです。しかし、E資格は受験資格をもうけており、受験者の質が高いのでG検定より受かりやすいとはいえません。
ただ、E資格の計算問題は大学の初歩的な数学の知識でとけるため、大学数学をすでに勉強している人は楽に感じるかもしれません。
G検定とE検定の取得メリットは?
メリット | G検定 | E資格 |
転職・就職 | すべての企業の採用に対して、少なくとも有利に働く可能性がある。 ただG検定は認知度が低いため、有利に働くかどうかは、自分のアピール次第。 | データサイエンティストやAIエンジニアにかかわる求人の場合、有利に働く可能性は非常に高い。 ただ、認知度が低いため、自分のアピール次第で大きく結果が変わる。 少なくともG検定・E資格の取得を奨励している企業は特に有利に働くだろう。 |
仕事 | 資格を取得することで、AIに関する仕事をする機会が増える。 資格を証明するバッチがもらえ、それを取引先に示すことで信頼性が上がる可能性がある。 | AIに関する権威性をある程度持つことができ、コンサルや研究職など仕事の幅が広がる。 |
コミュニティ | JDLAの合格者の会に参加できる。E資格の検定料が安くなる。 | JDLAの合格者の会に参加できる。 |
将来性 | 今後のAI社会の広がりにより、受験者の増加が予想されている。 これから、認知度・価値が高まる可能性が高い。 | G検定と同じく、今後、受験者の増加が見込まれる。 AIの理論や実装の理解は難しく、AIエンジニアを目指す人は多くない。 しかし、AIエンジニアは需要が拡大しつつあり、人手不足がおこると予想されている。 だから、AIエンジニアの価値が高まるとともに、E資格の価値は高まっていくだろう。 |
G検定、E検定に関連するおすすめ資格
- 基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
- データベーススペシャリスト試験
- ITストラテジスト試験
上記の資格はどれもIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催している資格で、国家資格であるため、社会的な信用が高く、IT関連の企業への就活・転職にもおおいに役立ちます。

基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
幅広いIT全般の知識・技能を問う資格です。
そのため、IT企業に入社して間もない人やこれからITエンジニアを目指す人に向きます。とても人気の資格で、認知度も高いです。
AI関連の業務を行ううえでも、IT全般の流れを理解できればAIを使った課題解決や導入・支援に役立つため、取っておいて損はないです。
データベーススペシャリスト
応用情報技術者試験よりもさらに難易度の高い資格です。
人工知能の機械学習や深層学習をするうえでもデータが重要となるため、データベースの知識は必要不可欠です。
そのため、この資格を取ることができればAIエンジニアやデータサイエンティストととしての市場価値がさらに高まります。
ITストラテジスト
この資格は、企業のIT戦略の立案や実行するための能力が問われます。
受験者の年齢が高く、有識者が集まる中でも合格率が低いため、かなり難易度が高いです。情報処理技術者試験のなかで最も難易度の高い資格と言われています。
そのため、経営者やコンサルタントなどシステムの上流工程での経験をある程度積んでおく必要があります。
近年では、AIを活用するための施策に関する問題が多く出題されています。
以上、G検定・E資格に関する記事を書きました。ここまで、読んでいただきありがとうございました。
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